第51章 Nさんのお誕生日に…
「でも…昨日はありがとうございました。いい誕生日を過ごせました。」
顔を真っ赤にして俯くニノ。
ふふっ。
いつもより素直だな、今日は。
ニノもメイクで呼ばれて、楽屋には俺と翔くんの2人になった。
「ねぇ、智くん。」
「なぁに?」
「ニノさ、いつもより素直だし…なんか今日はさ、一段と可愛いね。」
「あ、俺もね、今日は素直だなぁって思ってたとこ。」
「智くんも同じことを考えてたんだね。」
「ふふっ。ニノさ、幸せな時間を過ごしたんだろうね。」
ニノの誕生日の出来事。
メイクから戻ってきた相葉ちゃんが、計画していた内容を翔くんに伝えてなかったことを謝っている。
翔くんは、誤解した自分も悪かったから気にしないで、って言っている。
俺は、ニノが急に戻ってきてこの二人の会話を聞いてしまわないように、ドアに張り付いて見張っている。
アドバイスしてくれた松潤に、心の中で感謝しながら…。
「智くん、見張りありがとう。もう大丈夫だよ。」
だいぶ腫れが落ち着いた唇でニッコリする翔くん。
「やっぱり翔くんが一番可愛いと思うよ。」
耳元で囁くと、今度は顔が真っ赤になった。
「…コラ、おじさん。また翔さんに何かしましたね。」
後ろでニノの声がした。
END