第43章 俺の隣り
下から俺を見る大野の瞳が欲で光っている。
「櫻井くん…シよ…?」
「いいの…?」
「だって…やっと気持ちが通じあったから…。」
「俺も…誰にも渡したくない。」
俺たちは更に深いキスを繰り返した。
俺はキスをしながら左手を大野の手に絡ませて、右手で胸から脇腹にかけて撫でた。
「あっ…ん…。」
唇を離すと、大野は唾液で濡れている自分の唇と俺の唇をペロッと舐めた。
「櫻井くんをいっぱいちょうだい…。」
それからはもう無我夢中だった。
服を脱がせあって、身体の至るところにキスをして。
後ろの蕾に指を入れるのも、大野にだからできたと思う。
俺自身を挿れ始めるとさすがにナカがキツくて…。
「やめないで…キて…。」
痛そうな表情に胸が締めつけられそうだったけど、大野が頑張ってくれて…何とか全部埋まったんだ。
途中から
「うっ…んっ…。」
「あぁん…っ。」
って気持ち良さそうな声がしてきて嬉しくなった。
腰の動きをあげいくにつれて
「あっあっ…。」
「はぁ…キモチいいよ…。」
「あっ…ん。」
大野はドキッとするほど妖艶な表情をするんだ。
「好き…だよ。」
「好き…。」
大野の気持ちいいところをいっぱい突いて、トロトロになるまで愛し合った。
「あっあっあっ…。」
何度めになるだろう。
「もう…イく…。」
「俺も…。」
お互い熱を放った。
俺は大野から自身を抜いた。
はぁはぁはぁ…
同じように呼吸を整えている大野の頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細める。
それがネコみたいに可愛くて、胸に抱き寄せた。
「大丈夫…?」
「うん。平気。」
「本当に?」
「じゃあ、ちゅっ。てして。」
上目遣いがまた可愛いんだ。
ちゅっ。
真っ赤な顔を、俺の胸にすりすりする。
して、って自分で言ったくせに恥ずかしがるところも大好きだ。
今までみれなかった分、これからは…。
もう大丈夫だよ。
明日からは
ちゃんと挨拶を返すから…。
「ずっと、俺の隣りにいて。」
胸にいる愛しい人がコクッと頷いた。
END