第7章 若葉の頃
「さ、と…。」
瞳を揺らす翔くんの前髪をかきあげて、丸いおでこにキスをする。
やっぱり綺麗な顔してるなよぁ。
俺は自分の学ランを脱いで裏返し、翔くんの頭から背中の下に敷いた。
「智くん、寒くない…?」
「大丈夫だよ。」
衣替え期間中だから、Yシャツだけになってもまだそんなに寒くはない。
「ちょっと待ってね。」
翔くんは自分の学ランのボタンを外し、前をはだけた。
「こうすれば俺の体温で少しは暖まるでしょ。」
そんな気遣いをしてくれる翔くんが本当に愛しい。
Yシャツで抱き締めあうと翔くんとの密着度が増して、厚い胸板にドキドキした。
俺たちは、見つめあってはお互いを求めるようにキスを繰り返した。
大好きな翔くんに覆い被さっている…
俺の下には翔くんがいる…
それだけでも十分に興奮して
俺の中心も反応してくる。
「智くん…当たってる、よ…。」
紅潮させた顔を横にそらす翔くん。
…恥ずかしいなら言わなきゃいいのに。
言われた俺だって恥ずかしいよ…。
「相手が翔くんなんだもん。仕方ないよ。」
「……!」
そんな翔くんだって反応してるじゃん…
内緒にしてあげるけどね。