第38章 不確かな恋
「一緒にいて安心するし…。だけど、ドキドキするし…。僕だけの智くんでいてほしいって思うし…。」
「うん。」
「いつも智くんのこと考えちゃうし。」
「まるで恋人に対しての好き、なんだね。」
「そうだよ。あっ…。」
「んふふ。」
「ずるいな…僕だけに言わせてさ。」
「いいじゃん。」
「…この際だからもっと言うとね。ギュッてしたり、ちゅっ。てしたり、手を繋いだり…とかも想像したり…智くん?」
肩の温もりがなくなり智くんを見ると、両手で自分の口を押さえていた。
「智くん、何してるの?」
「だって翔がさ、俺とちゅっ。なんて言うから…息、大丈夫かなって。」
「ば、ばかっ。」
もう、智くんは…。
あれ?…ってことは…。
「智くん。」
「ん?」
「息を気にしてるってことはさ、少なからず…僕とちゅっ。ってしても大丈夫…ってこと?」
「んふふ。そうなる。」
「もう…なんだよ、本当に。」
ホッとしたら…鼓動が高鳴ってきた。
「あのさ、智くん。」
「ん?」
「好きだよ。一番好き。」
「ありがと。」
「智くんもちゃんと言ってよ。」
僕がそう言うと、智くんはそっと手を絡ませてきた。