第6章 儚い夢の先に~翔~
せっかくサトシがブランケットを掛けてくれたからさ、もう少し寝ようかな…。
サトシも一緒に寝てくれる?
「おいで…。」
大人しく抱っこされるんだね。サトシも俺と一緒にいたかった?
ぴとって俺の胸にのって…もうさぁ、可愛いから抱きしめちゃうよ。もちろん苦しくならないようにするけどね。
「あったかいなぁ、サトシは。」
サトシは陽だまりみたいに温かいんだ。
それにさ、俺の胸にいるサトシの鼓動がさ、一緒に生きてるんだって思えてさ。
サトシといると心も体も温かくなるんだよ。
「後でミルクあげるからね…。」
サトシは俺の掌だとよく飲むよね。今日もそうしようかな…ちょっとくすぐったいんだけどね。
それにさ、ミルクを飲む姿も可愛いんだよなぁ。
ペロペロペロペロ…ってさ。
赤い小さな舌がチラチラ見えててさ。
なんか俺、サトシにメロメロ、じゃ…ん……。
…ねぇ、サトシ。
来世でもさ、サトシと出会って仲良くなれる自信があるんだ、俺。
「大好きだよ。」
END