• テキストサイズ

キミとボク【気象系BL】

第28章 55㎝の空間



櫻井くんが目を細めながら、俺の顔に近づいてくる。

勘違いするな、拭いてくれるだけなんだ。

そう自分に言い聞かせた。


俺の顔を拭いてくれているハンカチの柔さと丁寧な手の動き、そして櫻井くんの優しい目…俺はポーッとしてしまった。

もし女の子だったら、すぐにでも抱きつきたくなるシチュエーションだろう。

いや、男であっても、スキンシップが大丈夫な相手だったら…ありがとうってハグしたりできるのかもしれない。

だけど、俺と櫻井くんはまだ全然そんな関係じゃないから…。

「ん?どうしたの?」

櫻井くんの声が優しくて、胸と目の奥がジーンとしてきた。


「どうして泣いてるの?」

えっ…俺、泣いてるの?






/ 1027ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp