第23章 いつかの約束
上半身が裸だったことに
お互い後から気づいて…
急に恥ずかしくなって
二人して真っ赤になって
照れに照れまくった。
しょうさまとさとしさまは
身体を重ねてはいなかったから
直接肌に触れてるこの温もりは
はじめてになるんだよな…。
「翔くん、真っ赤だよ。可愛い。」
「智くんってば、もうっ。」
翔くんが投げてきた枕を投げ返すと、
その枕で翔くんは口元を隠した。
目を潤ませてモジモジしてる。
あっ…なんかわかったかも。
「翔くん。」
名前を呼ぶと、翔くんは枕を膝に置いた。
お互いの胸のアザに再び触れあい、
もう片方の手で後頭部を引き寄せあって
そっと…そっと唇を重ねた。
カーテンの隙間から
見える夜空には
月が優しく輝いていた。
END