第22章 たまにはね…
キスをしながら、そのままラグに押し倒された。
ゴトッ…
ドボドボドボ…
振動で、ローテーブルにあった缶が倒れた。
俺たちは唇を離し、クスッと笑いあった。
「あっち行こうか。」
「うん。でも拭かなきゃ、染みになっちゃう。」
「ダーメ。後ででいいから。」
でも…と気にしている俺をよそに、
智くんは俺の手を引いて寝室へ向かった。
寝室に入ると、智くんによって
薄暗い明かりがつけられた。
明るかったリビングとはまた違い、
ムードのある照明の中にいるだけで
更にドキドキした。
いつの間にか手は解かれていたようで、
ベッドに腰かけている智くんの姿があった。
綺麗な顔立ちと薄暗い照明が相まって、
絵になるなぁ…と思った。
「来いよ。」
俺を誘う智くんに、全身が疼いた。