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キミとボク【気象系BL】

第21章 君がいいんだ



「あなた、どうしちゃったの。」

俺の顔を見るなり翔くんは

ちょっと笑いながら言った。

「うるせぇやい。」

さっきまでのことが恥ずかしくて…

ぶっきらぼうな言い方しかできなかった。

そんな俺を翔くんは優しい顔で見ていた。



「なんだよ。何か用事があったんだろ?」

「あっ、そうそう。バンドエイド持ってないんじゃないかって思ってさ。買ってきたから使って。」

「えっ…?」

「靴擦れしてるんじゃない?玄関に入って行く時さ、足痛そうにしてたから。」

やっぱり、翔くんは俺のことお見通しか。

「ふふっ。ありがと。」

「どういたしまして。」

翔くんは嬉しそうだった。



俺はストッキングを脱いで、

踵にバンドエイドを貼ろうとした。

…忘れてたんだ。まだワンピースだったこと。

胡座をかいて、右の踵にバンドエイドを…

だけど思いっきり視線を感じたんだ

翔くんの。

何見てるんだ?どこ見てるんだ?

…あっ、ヤバイ…パンツ…女物…

急いで座り直したけど時すでに遅し。

真横にはニヤニヤしている翔くんがいた。

「智くんさ、見えないとこまで頑張ってくれてたんだね。」

「まぁね…やるならとことんと…って。」

「本当になんて可愛いんだ。」

翔くんにギュウギュウされて

かなり嬉しかった。

俺も翔くんをギュウギュウ仕返した。

擽りあったりしてふざけてたのに

バチっと目が合った途端、

一気に恥ずかしくなった。

そんな俺を翔くんが

優しく抱きしめてくれた。



「ずっとね、こうするの夢みてた。」

「俺もだよ、翔くん。」

「あなたじゃなきゃダメなんだ、俺。」

「うん、俺も同じ。」

「智くん、好きだよ。」

「俺も翔くんが好き。」

そして俺たちは

甘い甘いキスをした。









…あのあと…

せっかくいい雰囲気になったのに

俺の膝がたまたま翔くんの

固くなってた股間にヒットして…

翔くんノックアウト。

お互いの気持ちを知るのに

30年かかった俺達らしいや。







翔くんのこと

ずっと好きだった。

サトコになって、

翔くんの甘い感じに更に

俺はノックアウトされた。


…翔くんに抱かれたい…


俺がまさかの右側なんてね、

自分でもびっくりだ。






END



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