第3章 想い
(Sサイド)
イライラが限界になった俺は、自宅に智くんを呼び出した。
「入って。」
「うん…。」
智くんが入ってきたと同時に腕を引き、智くんを壁に押し付けた。
「何すっ…んんっ…!」
智くんの両手首を掴みながら、貪るように唇を奪う。
「やめっ、ろ…!」
体をよじって逃れようとする智くんに益々イライラして、もう止めることができなかった。
智くんの後頭部と背中をがっちり押さえてキスを続けた。
だけど、智くんは小刻みに震えていて。
俺はキスを止めて、智くんを押さえ込む手を解いた。
「松潤とはあんなに密着するくせに、俺とはイヤなのかよ…」
俺のその言葉に、智くんがヒュッと息をのんだのが聞こえた。