第4章 二次試験へ
暫くして人の声が聞こえ、私は地面に降ろされた。
「………あっ!? キル!!」
遠くで退屈そうなキルの姿が見えた。どうやら親切にも次の試験会場へ連れて来てくれたようだ。
「あの、ありがとう!!カタカタさん」
名前が分からないので、カタカタさんと呼ぶことにしよう。カタカタさんは、相変わらず無表情で、人混みの中へと入っていった。
「あー!!アル姉!!やっと来たのかよ!!」
目の端でキルアが私の方へとやってくるのが見えた。
「初っ端から脱落したのかと思ったぜ」
「ごめんごめん。でも面白かったよ。珍しい動物とか見れたしね」
「そんなことよりゴンは? あと……えっと……なんだっけ?」
「クラピカとレオリオなら途中ではぐれちゃったんだよね。でも大丈夫だと思うよ。
ゴンはって、ゴンと一緒にいたのはキルじゃない?」
すると、ゴンはレオリオたちを助けに戻ったらしい。ちょっと拗ねているキル。私は彼の頭を撫でた。
「ゴンもすぐ来るよ」
「ふんっ!!」