第10章 天空闘技場
………なるほど。戦闘狂のヒソカらしい目的だ。私が頷くと、そのカードは引っ込み、今度はクラピカのカードが前へ出てきた。
「彼は取り敢えず横においておく♦」
彼の出番はまだ後だからねと言うと、さっさと引っ込めてしまった。
「私がそのグループに入ってもいいの?」
私は先程から気になっていた質問を投げかけた。なにやらメンバーには強そうな人ばかり。私が入っても邪魔になりこそすれ、プラスにならないだろう。
「もちろん♡」
そして次は、1人の女の人が前に出てきた。
「彼女の名前は、ユリ・チャンプ、職業は念導師♦ 著名人として有名な彼女だが、同時に収集家としても有名でね♠ 最近、とても珍しい物を手に入れたらしいから、このグループも目をつけることだろう」
「目をつける?」
「あぁ、言い忘れてたけど、彼らは盗賊を生業とするグループなんだ♣」
盗賊かぁ…。
「私、盗みなんて出来るかな」
すごい技術がいりそうだ。
「心配ないよ♡ キミがするのは、彼女と接触して、情報を聞き出すことだ」
………それが1番難しそう
「簡単だろ?♡」
ぶんぶんっと首を横に振ったが、ヒソカは無視して話を進めた。
「念導師の彼女に聞けば、キミのアレ少しでも分かると思うし、彼女除念もできるらしいからね♦」
ついでに取ってもらえるかもねと、ヒソカは言った。
……………アレが……取れるかもしれない…。そんな考えが頭を過ぎり、私は首を傾げた。