第10章 天空闘技場
キルが提案した天空競技場へ着くと、さっそくエレベターで上へと登っていった。段々景色が下に落ちていくのを見て、私は子供のようにはしゃいだ。
「地上251階、高さ991メートル。世界最大の高さを誇る建物だ……って聞いてんのか?姉貴」
「え? うん。さっき食べたご飯美味しかったね」
「聞いてねぇだろ!!!!!! おい、姉貴!! 」
キルが私の肩を揺らすが、私の目は下の景色に釘付けだ。
「キルア、アルミってエレベーター乗ったことなかったの?」
ゴンとキルアが後ろでなにか話しているが、私は建物の数を数えるのに必死だった。こんなに大きな街は初めてだったから……って、新しい所に行くたびに言ってるような気がするけど。
「つーか、外に出ると大体こんな感じだぜ? 一次試験もクラピカたちが付いていなかったら、やばかっただろうからな」
「そっか」
「まっ、資金は全部飛行船の乗船賃で使っちまったから、どこにも行けやしないけどな」
「でも、キルア。アルミも出るの?」
「姉貴は戦闘向きじゃないからな。俺の稼ぎで十分だろ。
さて、これを降りたらゼロから出発だな」
「うん!」
「よし、行こう!姉貴、置いていくぞ」
「アルミー!!降りるよー!!」
「えっ!? あっ!?待って!!!!!!!!」