第9章 予期せぬ訪問者
────
少し時間を巻き戻してみる。
「おぉ…、こりゃすげーな」
アルミが気にかけていたちょうどその頃、ゴン、クラピカ、レオリオは、敷地に入る一歩手前まで来ていた。
「えー、ここが正門です。別名黄泉への扉と呼ばれており、入ったら最後生きては戻れないとの理由から、そう呼ばれております」
バスガイドの案内に、目を丸くするレオリオ。
ガイドさんが紹介するゾルディック家の正門は、まるで世界に境界線を引いているかのように佇んでいる。ゴンはその扉をじっと見て、そして尋ねた。
「中に入るにはどうしたらいいの?」
ガイドさんは、その言葉に首を傾げた。
「んー・・、ボウヤ私の説明きいてまして?」
「うん、でも」
「中に入れば二度と生きて出られません、殺し屋の隠れ家なのよ」
アルミとキルアが、ゴンたちに会えるのはまだもうちょっと先の話である。