第8章 帰宅と秘密
「ふぅ!!」
私は自室に入るとうんっと背伸びをした。クローゼットを開けると、そこには見慣れぬフリフリたち。
「………母様、買い換えたんだね」
私はとりあえず、母様が好きなピンク色のものを選んだ。
「ふぅ……。ベッドに寝るのも久々だなぁ」
私はふかふかのベットでゴロゴロした。いい弾力。
コンコン
「はい」
「アルちゃん入るわね」
母様が執事たちを連れて入ってきた。私はベッドの端へよる。
「……あぁ、もう着てくれたの?嬉しいわ。やっぱりあなたはなんでも似合うわね」
私の髪をそっと撫で、母様はうっとりとそう言った。
「ウエストが細くなったんですってね。執事たちから聞いたわ」
そのあとは、私の体をしきりになでた後、満足そうに出ていった。
「……あれ?カルト」
母様が出ていった扉からひょこっとカルトが顔を出した。
「……忙しかった?」
私は首を振り、ベットを軽く叩いた。
「おいで」
すると、きちんとドアを閉め、ちょこんと私の隣に座るカルト。
「久しぶりだねカルト。元気だった?」
私は微笑んで言った。こくんと頷くカルト。
「みんなも変わりないようで良かった。外でイル兄にも会ったんだけど、元気そうだったよ」
「お兄様はお忙しいから」
トントン。また訪問者だ。私は返事をした。
「アルミ、いいか?カルトもいたのか」
「父様。どうぞ」