第8章 帰宅と秘密
「………ここは…… 」
「キルの部屋。お風呂入っておいで」
「はぁ?ちょっ!?姉貴!!」
私は真っ先にキルをシャワー室に放り込んだ。
「………気持ちの整理、つけなきゃ…でしょ?」
そう呟くと、私は執事を呼び出した。多分、もう父様、お爺様あたりは気づいていると思うけど。
「え……お…お嬢様!?!?!?」
執事は私がいることが大変意外だったようで、アタフタとし始めた。
「今すぐキルの好きな食べ物を用意して。私がすると怒られるから、服もよろしくね。それと、母様への報告は私が行くから、食事を置いたらすぐ部屋から出ていくこと……いい?」
「は、はい!!!!」
執事は慌ただしく部屋から出て行った。私はその様子に微笑み、部屋を出た。
「………アルちゃん!? 帰ってきたの!!!!」
母様は食堂にいた。弟のカルトも一緒だ。私は一例をした。父様はここにはいないが、聞こえて入るだろう。
「ただいま帰りました。キルも一緒です。今湯浴みと食事を取らせておりますので、話はその後でお願い致します。」
「よく帰ったわ。まぁ!随分とみすぼらしい格好になって…!!そんな汚い服は速く脱ぎなさい。執事!! 」
私は執事に連れられて、湯浴みから服やら、されるがままだ。数時間立つ頃には私は、家を出る前の姿。
「………あら。アルミ様、ウエスト細くなられていますわ」
執事が言うので、私は笑った。
「うん。とにかく運動ばかりしてたから」
「そうですか。それはそれは健康的でよろしかったですわ」
「私たちがいない間、何か変わったことある?」
とりあえず暇なので、口を動かす。
「奥様がその…いつもの日課が出来ないことで、ご乱心になられたことくらいでしょうか」
私は苦笑いをした。