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【HQ】虹色の青春

第7章 memories





次の日学校に行くと、椿がいた。教室でポツンと1人。


その顔には泣いた跡。
目が赤く腫れている。




椿が手にしているものは谷原とお揃いでつけてたバンドのストラップ。


クラスのやつに聞いた事だけど
そのストラップを見るたびにイライラしてた。




それを見て泣いてる時点で誰が泣かしたかなんて大体見当つくだろ。
泣かせんなって言ったのに……クソッ。



「…椿。」




ビクッと揺れた肩。

俺がいたことにも気づかなかったんだろーな。



「……ど、どーしたの?」


「…どーもしねーよ。朝のご挨拶でーす。」


「あ、そうだよね。おはよ!」


「バーカ」


「うるさい。バーカ!」







そういえばこうやって普通に話すのいつぶりだったっけな。


椿が空元気なのはわかってる。



















昼休み谷原に聞きに行った。


2人で話せるよう屋上へ行く階段に連れてきた。
屋上が開かないためか、ここに来る生徒はほとんどいない。




「椿に何した。」


「……… 。」


俯いて一向に話そうとしない谷原にキレて


「何したって聞いてんだよ。」


どんどん声色が低くなる。








「…別れました。僕から。」






別れた?ふざけんじゃねえよ。
宣戦布告してきたのはお前じゃねえの。




「おい、谷原。お前俺に奪うって言ったよな。」


「言いました。」


「ッ!じゃあ何でだよ!」


「僕じゃ、彼女を笑顔には出来ない。」





「…チッ。それで泣かせてどうすんだよ。」


これ以上話してると谷原を殴りかけない。

たがら、返事を聞く前に先に教室に戻った。









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