• テキストサイズ

【HQ】虹色の青春

第5章 rainy〜及川〜






ちょっと意地悪したくて聞いた。


「ねー俺より岩ちゃんのどこがよかったの?」


君は焦ってた。


きっと優しい君のことだから言葉を選んでたんだろうと思う。



だから、質問を変えた。

「やっぱいいや、俺のいいところ言って!それで許す!」


彼女の本音を探りたくてそんな質問をした。


「えっと、及川さんは…面白くて、主将っぽく無いけど主将に向いてる!」


それを聞いてわかったことは

"及川さん"って言葉。

やっぱり俺は彼女の友達にまでしかなれなかった。


でも、そう分かってても椿ちゃんには笑ってて欲しいから。



「最後のって褒めてんだよね⁉︎」


ちょっとふざけてみた。


「うん、もちろん!」


そう笑う君を見て少し嬉しかったんだ。


振られたのにね。




君はいきなりお礼を言った。


なんだか分からなかった。


でも、
これ以上ない彼女の笑顔を見て
岩ちゃんの後ろをついて行く彼女を見て





もう、限界だった。


2人がこっちを見てないことを確認して



袖で涙を拭った。



本気の恋だったんだ。


だから、辛い。


今日は晴天だ。


それがまた一層俺を悲しくさせた。



/ 135ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp