第3章 rainy
あーあ、気付いちゃったよ。
やっぱりかー。
岩ちゃんがライバルねえ。
最後まで正々堂々ライバルでいられるだろうか。
最近岩ちゃんの様子がおかしいと思ったんだよね〜
なーんか、上の空で
それに、椿ちゃんと話したあと顔赤くなってるし
バレバレじゃん。
なんで椿ちゃんは気づかないのか不思議だよ。
「ねえ、岩ちゃん。今日一緒に帰ろー。」
「あ?毎日帰ってんだろうが。」
「まあ、そうなんだけどー。ね?」
「‥‥。」
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授業終わりのチャイムがなり帰りの準備をする。
いつものように3人で帰った。
いつものように椿ちゃんを送って
岩ちゃんと帰る。
「ねえ、岩ちゃん。俺さ、椿ちゃんのこと好きだよ。」
「……おう。」
岩ちゃんはまた少し黙ると、
「俺も椿が好きだ。」
「あー。やっぱり。そう言うと思った。」
「…… 。」
「俺、岩ちゃんに負けないから。」
「望むところだ。」
2人はずっと目を合わせることはなかった。
2人はずっと前を見て歩き続けた。
もう直ぐ春になるはずなのに、
今日は少し寒かった。