第4章 殺人
セバスチャンは、20分ぐらいで戻ってきた。
「只今戻りました。少々時間が掛かってしまい、申し訳ありません。茨木翔は、今夜はこの繁華街にあるAホテルに滞在する予定のようです。チェックインは午後7時56分で、チェックアウトの予定は明日の午前10時となっておりました。同伴者は、女性が1名。名前までは分かりかねましたが、男は茨木翔で間違いありません。」
「ありがとう、セバスチャン。」
私はそう言いながら、席を立った。すぐに喫茶店で会計を済ませて、外へ出た。
「ここから、それほどの距離はありません。すぐにでもご案内致します。」
「うん、お願い。」
私は、セバスチャンと並んで歩いた。
「どうですか?緊張しますか?」
歩きながら、セバスチャンが話し掛けてくる。その声には、少しの好奇が載っていたような気がしたけれど、まぁ、それも構わない。
「うん?まぁ、ね。」