第9章 拷問 ~前編~
「うん。今日はここまでね。躾だから、我慢してね。えっちな声、聴かせてくれて、ありがとう。」
「……。」
美沙ちゃんは、何もしゃべらなかった。明日の夜に、いい子だったら、猿轡も少しは外してあげようかな。
きみえさん? だっけ? あと、ひろし? くん? だっけ? その辺りのことは、もう私の中ではどうでも良くなっていた。今は、この新しい、可愛い玩具を、どうするかだけで、頭がいっぱい。餓鬼の死体の処理だとか、そういうことは全部、セバスチャンにお任せして、私は、美沙ちゃんに集中することにした。セバスチャンも私に、「ご馳走様でした」とか、上機嫌に言っていたから、あの餓鬼の魂を食べたのかもしれない。私とセバスチャン。双方にメリットがあるなら、好都合だ。死体の周辺の掃除まで、セバスチャンは完璧に終わらせてくれた。翌朝に私が、廃墟の中を見ても、一体どこに死体があったのかなど、分からないぐらいだった。……まぁ、実際、もうどこに死体があったのかなんて、忘れちゃったけど。仕方ない。元々興味なんて無いんだから。
「夜まで、少し時間があるね。退屈……。」
美沙ちゃんの事は、夜まで放置プレイするって決めている。だから、今特にすべきことがない。だから、私とセバスチャンは一旦自宅に戻ってきている。
「それでは、矢田夏雄の妻の反応でも、見てみますか? 盗撮映像ですので、画質も音質も、あまり良いとは言えませんが。」
「わぁっ! 見る見る! セバスチャン、ありがとう!!」
それは、最高の暇潰し! セバスチャンってば、最高!!