第1章 Wake up, Me!!
彩菜が携帯を取り出す。
「あたし携帯に貼ろうっと。」
「えっ、あたしの馬鹿面を見られるのとか恥ずかしいんだけど。」
「いいじゃん遥かっこいいもん。」
彩菜は言う事も聞かずに携帯の裏にプリクラを貼った。
すでに貼られていたたくさんのプリクラの1つにあたしも並ぶ。
「遥も貼ってよー。」
おやつに買ったハンバーガーを食べながら彩菜のおねだり。
「貼るったって・・・。」
なんて言えばいいのか分からなくて、口が情けなくもごもご動いた。
貼るのはいいんだけど、むしろ貼りたいんだけど、あたしの携帯の待ち受けはさっきのしがみつかれたプリクラなわけで。
こんなに彩菜とのプリクラだらけにしちゃったら、あたしの気持ちが他人にバレないか怖くなる。