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【アドルフ】レインハード【テラフォーマーズ】

第2章 アドルフ・ラインハルト


私たちは辺りを見渡す

どうやら大きな落とし穴のような場所に
落とされてしまったらしい

イザベラが上を見ているので
私も釣られて同じ方向を見ると
なんとそこには
第四班の脱出機と
それを運転するテラフォーマーの姿があった

アドルフは四班の裏切りを疑ったが
…どうやら違うらしい…と判断した

「あいつら…運転もできるんだな」
イザベラが余裕そうに笑った

しかし私はそれ以外のものを見ていた
辺り一面を埋め尽くすほどの
テラフォーマーの大群がいることを…

数百はいるであろうゴキブリの大群
完全に囲まれていた

「あ、アドルフ…く…」

私は無意識にアドルフの服をひっぱっていた

逃げ場なんてないのに
逃げようと、訴えていた

戦わないで
こんな数、無理だから
逃げよう…と。

そんな私を見て
アドルフはそっと抱きしめてくれた

「大丈夫だ .... 心配するな」

「ヒュー!班長かっこいいー!」

こんな状況でもイザベラは
囃し立てていた


「さて、イザベラ」

「はい!」

「やることは一つだ…
あの無灯火運転のデブから
四班の脱出機を奪え」

「りょーかい!」


不安そうな目で見つめる私の頭を
イザベラはそっと撫でた

「大丈夫だって
まかせときな」

ニィッと笑うと
イザベラは出ていった


「イザベラ…」






「こっちは、俺がやろう

お前たちは出てくるな」

アドルフはそういうと
まわりに何百といるテラフォーマーの方に
向かっていった

















ああ…




行かないで

待って…




背中が遠ざかっていく…


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