第18章 Let's Go海水浴7~佐助~
海に行こう!と言い出した時の
リオが、きっとこんな展開になると
見事なまでに予想していた事が
今正に目の前で繰り広げられている。
彼女としての誤算は、僕の作った水着を
着る羽目になってしまった事
僕としての誤算は、ご褒美を
貰い損なう羽目になってしまった事
尊敬する戦国武将の方々に
敬愛の念を込めてと、仕組んだ事が
自分自身の首を絞めるとは思って無かったな
皆が喜んでくれてたから
仕方ないか
そう思いつつ
その時のリオとのやり取りを
思い出していた。
「皆を海に誘って、交流を深める?」
「そ、折角今、お互いに平和協定を結んでいるんだから、もう少し分かりあえたら良いなって思うの」
「別の意味での、戦いになりそうだけど」
「ん?別の意味って?」
「いや、リオさんは、気にしないで」
そう?と、一瞬不思議そうな顔をしたけど
直ぐ様キラキラとした瞳で
「海とかそーゆうイベントって思わずな一面が見れたりして、距離が近くなったりするじゃん?あの効果を狙ってるの、それに、修学旅行みたいで、すっごく楽しそう!」
皆が距離を近付けたいのは
きっと一人だけだと思うけどなぁ......
そうは思うも、楽しそうに話すリオさんの話の腰を折らない様に、それは黙ってた。