第55章 Two sides of the same coin 4
窓の縁に腰掛け川のせせらぎに耳を傾けながら、緩やかに流れている時に身を委ねていた。
全くこんな日になるとは.....
自ら仕組んだ罠だった筈なのに
歯止めが効かなくなり自身が溺れるとはな。
リオの事となると、ここまで理性が保てなくなるとは全くの想定外。
俺は自分自身に、傲っていた様だ。
「う......んんっ......」
褥の上で、もそりと寝返りをうちゆっくりと、目を開くリオ
瞳にはまだ光が無く、意識も朦朧としている様だ
何て無防備な顔だ
可愛らしいその姿に、くくっと声が漏れる
俺の声に反応したのか、ぼんやりとした顔のまま、視線をこちらに向けてきた。
「気がついたか?」
声をかけてやれば、ふにゃっと
顔を緩ませ
「光秀....さん.....おかえりなさ.......あれ?私.....書庫に......あれ?って.......」