第36章 家康君の憂鬱
聞こえてくる三成の囁き
人の事言えないじゃん光秀さん
隠密がどうとか言ってた人も
大した事無いって話。
あんたも大概詰めが甘い
これは完全に追い討ち。
吹き出しそうな声を必死に耐え
我慢している俺の耳に
「三成君.......」
熱を孕む声で三成に問いかける
リオの声
胡散臭い事この上ないあの立て看板を
リオは疑っても居ない様子だ。
ある意味、最強かもしれない、この子
色んな意味で腹筋が崩壊しそうだから
もう本当止めて欲しい。
ふと、三成が
「リオ様、ここにはとんでもなく大きなネズミが三匹...嫌、四匹ほど居るみたいなので、宿に帰りましょうか。続きは帰ってから........」
そう言い終わるが早いか否か
三成がリオの唇を塞ぐ
ちらりと此方に視線だけを向け......