第26章 Get drunk in love~佐助、幸村~
はたと、顔を見合わせてから
二人は宿中を探し回る
部屋中そこかしこを覗き
天井裏にまで侵入したが
何処にもお目当ての人物達が居ない事を確認し
玄関先で落ち合った二人の思惑どうり
信玄とリオの草履が無い
「今頃リオさんは信玄様に浴衣のまま、身も心も溶かさ......」
「ちょっバカそれ以上言うな!」
「何で?」
「何でって.....おまっ」
真っ赤になって言いよどむ幸村
「想像しちゃうから?リオさんの乱れたあられもない浴衣姿を?頬を上気させて、身を捩るリオさんの姿を?」
「ちょっ!やめろっうるせぇ!」
拳を振り上げるも、佐助に
ひらりと交わされる
「いやーん、幸のえっちー」
「くっそ、黙れ佐助、何だそのえっちーって!バカにされてる事だけは分かるぞっ」
言い返すも、幸村は真っ赤なままだ。