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フォンダン・ショコラ【ハイキュー!!】

第6章 マイ・スイートハート ※【赤葦京治 続編】



「私、ずっと赤葦さんのこと好きだったから…。こうして彼女になれただけで、幸せで夢みたいで…。

もし私の裸を見てガッカリされたらと思うと…怖かった…。
これを境に幸せ終わっちゃうかもって。
それならまだこの場所で足掻いてた方がいいって…。

私…すっごく臆病で、めんどくさくて…ごめんなさい」



最後まで聞こえたかな…。
涙を堪えるのに精一杯で、ちゃんと声が届いたかどうか自信がない。


思わず俯いてしまう私。
彼の反応を待つ間いたたまれない気持ちでいると、温かいものに包まれた。


赤葦さんの、腕…。



「ありがとう。話してくれて」



心に染み入るような優しい声に、また涙腺が緩みそうになる。


「汐里、俺のこと、好き?」


「…好き」


「俺も、好き。たぶん汐里の "好き" より、俺の "好き" の方がとっくに大きくなってる。
だから幸せなの、終わったりしないよ」


「……」



もう、赤葦さん…
どうして、あなたはそんなに…


「汐里がその気になれないのに、無理にしようなんて思わないから」

「はい…」

「だけどこれだけ覚えといて?
もし汐里ともう一歩先へ進めたら、俺、もっと汐里のこと好きになるよ。
だからもう怖がらないで。ね?」


赤葦さんがくれる言葉のひとつひとつが、私の臆病な心を包み込んでくれる。
一人で抱えていた不安が少しずつ溶けていくみたい。


「ありがとう…ございます…」


「話しにくいことだったよね。俺こそ、ありがとう」


こんなに抱えきれないほどいっぱいの優しさをくれた人、初めて。


赤葦さんなら、きっと私の全部受け止めてくれる。


大丈夫。



「赤葦さん…、今夜このまま、一緒にいて?」


「…無理、してない?」


「してない。もっと赤葦さんと居たい。もっと、沢山、一緒に…」


「俺も同じ気持ちだよ」


「私を…愛してくれますか…?」


「もちろん。汐里は?俺のこと愛してくれる?」


「うん…いっぱい。私の全部で…」



赤葦さんに肩を抱かれ、二人歩き始める。

不思議。ずっと居座ってた不安を受け止めてくれたから、安心できたのかな…。



早く二人きりになりたい。
もう今すぐ、赤葦さんと私だけの世界へ…


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