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フォンダン・ショコラ【ハイキュー!!】

第5章 glass heart【赤葦京治】



「大丈夫なの?」

「え?…え?ツッキー…?」

「赤葦さん、待ってるよ」

月島から俺に視線を動かし、汐里は申し訳なさそうな顔をする。

「すみません…。ご迷惑おかけして…」

「そんなことは、全然。…大丈夫?」

「はい…。脱水だって。貧血も少し」

「え…?」


脱水…?
あの、よく聞く、脱水…?


「それ…普通の脱水?」


「はい…、普通の…」


「……」


てっきり、持病からくる発作のようなものかと思っていた。

そう…、か…。

もっと悪い事態を想像していただけに、一気に肩の力が抜ける。

「脱水になるのは夏だけじゃないからね。職場、もう暖房効いてるんじゃない?」

「うん。水分も朝から全然摂ってなかった」

「気を付けなよ」

「はい…。ここ、ツッキーが働いてる病院だったんだ…」

「うん。点滴、一時間くらいはかかるからね」

月島の案内で処置室に入り、名前を呼ばれるまで待つ。
今から一時間となると、当然帰りは遅くなってしまう。
俺が送るのは問題ないが、きっと家に帰らない汐里を家族は心配するだろう。

「汐里。家に連絡した?」

「いえ。大したことないし…」

「連絡した方がいい。お母さん、心配するよ」

あの時、俺のことを彼氏だと勘違いしていた汐里のお母さん。
初対面であんなこと言うなんて、汐里の体が心配で仕方ないんだと思う。

俯いたまま押し黙る汐里だったが、小さく頷いてバッグからスマホを取り出した。

「ツッキー、携帯って使って大丈夫?」

「いいよ」

汐里の電話と点滴の準備が終わるまで、俺たちは部屋の外で待つことにする。


意図せずとも、月島と二人きりの空間に…。


普段の月島なら、付き合うのはせいぜいここまで。
さっさと帰ってしまいそうなものだ。


それをしないということは…




「赤葦さん」


「うん」


「ちょっと時間、いいですか?話したいことがあるんですけど」


「いいよ」




俺の予想は、きっと当たっている。



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