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フォンダン・ショコラ【ハイキュー!!】

第2章 この腕の中の君 ※【黒尾鉄朗 続編】




鎮まった体とは裏腹な、梨央への熱情。
再び眠る形になると、俺はまた柔らかい体を抱き締めた。

結局梨央に甘えて欲を解放してしまった。
無理させたんじゃないか?
堪え性のない自分自身に呆れる。

それでも梨央が嬉しそうに笑ってくれたから、謝るのはナシにしよう。

その代わり…


「梨央」

「何?」

「覚悟しとけ?」

「え?」

「次は俺が、メチャクチャ気持ち良くしてやるから」

「えっ…?あの…、そんな……えと…」

梨央は口ごもって、唇をパクパクさせる。
顔は赤いし、金魚みてぇだな。


「…………うん…」


こんだけ溜めて、返事はたった二文字。
なんで今更恥ずかしそうにすんだ?

「さっきあんなにイヤラシく俺の咥えてたクセに。なぁに可愛い反応してんのォ?」

「さ…っ、さっきはさっき!今は今なの!」

「へぇ?」


もう少し梨央を弄くりたいところだけど、明日の仕事もあるし。
マジでもう寝なくちゃな。


俺のTシャツの胸元を握り、恥ずかしそうに顔を埋める梨央。


どう言い表したらいい?
俺にとって梨央は…

魅力的な女?
最高の女?
メチャクチャいい女?

どれも当てはまるし、どれも安っぽい気がする。



「てっちゃん」

「んー?」

「好き…」

「知ってるよ」

余裕ぶってこんな風に言ってはみるけど、今俺すげーニヤけた顔してるからね。
梨央は気づいてないだろうけど。


梨央の腕が、胴体に回された。
頬に小さくキスをしたあと、首元に唇をくっつけてくる。
漏れる吐息が、少し擽ったい。


「ずっとそばにいてね…。てっちゃんは私にとって、たった一人の人だから…」


「……」


ああ…そうか。
ソレだ。


俺にとって梨央は、たった一人の女だ。




「当たり前。頼まれても離してやんねぇ」


「私だって。離れてあげない…」


温もりを抱えたまま、瞳を閉じる。

梨央が寄り添う場所は、この腕の中だけ。

絶対、手離したりはしない。





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