第1章 荘厳にして、可憐
「っぁ…!……ん」
ほんのわずかな声が、私のすぐそばで聞こえた。
柔らかな唇を味わいながら、手を足に這わせる。
するするとその抜けるように白い太腿をなぞり、内腿から秘部へと近付けてゆく。
温かい。
生きた生物の体温だ。
唇を離して、その白い太腿に口付ける。
だけど、どうしようもなく、その印に目がいった。
花嫁衣装のはだけた真綿の腿に赤く付いているそれに。
あの男…
どれだけ 真綿の柔肌に触れたんだ
「これだから……」
「お、さむ……?」
治、そう呟いた真綿の言葉ごと、乱暴に唇を塞ぐ。
ほら矢ッ張りこんなことになった、森さんの命令なんて反駁してでも
真綿を あの男と一年も一緒に
二人きりで住まわすんじゃなかった。
さっさとその首をとっておくんだった。
「ごめん、優しく出来ないかも。」
そう言ってから指を、真綿の蜜口に差し込んだ。