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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第1章 荘厳にして、可憐





私に押し倒されても尚、慌てる素ぶりのない真綿。



「抵抗しないなら、このまま奪う」

「ふ、面白い」



真綿が くっと笑った。




「やってみるが良い。」




真綿の、あの男の血に染まった花嫁衣装を

しっかりと見納めてから
躊躇なく、ゆっくりと、剥いでゆく。




手荒に破くなんて、やっぱり、ダメだった。

出来なかった。




「綺麗…」

私のそんな言葉に、真綿が意地悪げに笑った。



「治は、この姿が美しいと思うのかや」

「思うよ」



どんな格好をしていたとしても、君は、等しく美しい。

先ほど真綿が 私に言ってくれた言葉だ…




人の言葉に絶望するように

時に人は、人の言葉に救われることもある。

どうしようもなく。




「抱きたい」



私は、私を偽らずに

真綿の耳元で、囁いた。



ん、と擽ったそうに顔をわずかに背ける真綿。

表情が変わらないのがいい。




その白い腹を

指先でひと撫でしてから、ゆっくりとその唇の熱をを奪った。




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