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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第7章 好きになったもの。前編…芥川龍之介誕生日 3月1日記念


先日。



「えーっ…と……

うん、お見舞いありがとう…かな?」




ポートマフィア一角の温室

一日中 日が沈まない その箱の中にある医療用ベッドに

座り、そう苦く微笑む三島と




「だって私が真綿に会いにきたタイミングで、この温室に行くって言われたから、ついてきた」


「俺は真綿に仕事の用事があったのに……この青鯖野郎が!
俺を引きずるから!!」



怒涛の勢いで、太宰を示す中也

青鯖とは、中也が太宰に使うニックネームである




「「だからついでに(お)見舞いに」」




なんだかんだ言って、この幹部同士の仲は悪くなく

この時はまだ準幹部の身であった中也も、それなりにはこの花園に足を運んではいた。


……一人では来ないが。




「それにしても、外はもう真っ暗の真夜中だと言うのにね。

この温室の中は快晴、しかも真昼ときた。


そりゃここに咲く花にとってはまさに楽園なのだろうけど

三島君、眠れてる?」




季節も時間も存在しないこの花園は

体内時計と体感感覚を狂わせる。


まるで白昼夢が如く…




太宰の問いに

少し目を細めて、微笑む三島。




「僕は元々 眠らない……というか
真綿もそうなんだけど、そこはそれ。


僕と真綿は、眠ってもすぐ起きることが出来るようにされているから。
寝が浅いというか、本質的に、深く眠ることがない。……ということかな」




不思議と、真綿も三島も

互いが近くにいるときは、よく眠れたと思うことがある。




「睡眠も立派な怪我の療法の内だろ。

手前ェ、この青鯖と同じくらい見た目 痛々しいンだから」



中也が呆れたようにそう言った。




三島の腰掛けるベッドの周りにあるガーデンテーブルに

顔見知りであるこの3人がいる




「療法はまあさて置いて、好きな人に手を繋いでもらって寝ると

良いって言うよね〜」


太宰が後ろ向きにガーデンチェアに座り、そう言う




「嗚呼、セックスレス予防にも良いんだって?」

「聞くね」


真綿の言葉に頷く三島。




「好きな奴と手を繋ぐと精神的にも良いッてことだろ?」
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