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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第30章 Vermilion Bullet ……I





「異能力––––……」




踏み込みは一度。二度。



縮地のみで間合いを詰め、

"死亡している"という結果のみを 先に確定させる。



故に、失敗しない異能力、と皮肉られているらしいが……






「ふむん?

殺人鬼相手に、即死異能を使う妾も
貴様とそうは変わりないって?

おお、好きなだけ罵るが良いさね」





起因性異能力。




不可避の因果逆転。

死亡させてから、殺戮したという事実、原因と理由が遅れて到着する。





「妾の雀刺しの手に掛かるという事……


光栄と知れ」



「––––!」



バージンキラーの熱に浮く鉈を刃物で相殺してから

くるりと起点を変えて背中から踵蹴りを見舞う。




元々 真冬の脚力が強いことも手伝って、バージンキラーが面白ざまに吹き飛んだ。


その軌跡を追ってバージンキラーの血が舞う。





「ぅ、うっ。ぐ、ぁ」


「ふふふ。 どうだ?痛いであろう?
妾のカーボンナノチューブの刃は。」






真冬が靴を持ち上げた、その踵から


はみ出した仕込み刃が



鋭利な光を伴って 血に濡れていた。
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