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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第27章 La Vierge…I




–––– 「街を 丸一つ、駄目にしてしまうかと」


嘘だろ、と中也が 頬を引攣らせて不敵に笑んだ。



街を騒がす 殺人鬼ひとりに

この街をくれてやるなんて 出来るわけがない。




《嗚呼……矢張り?》

《それはのぅ……ちと不味いな》



紅葉も 苦々しく吐露する。

Aは何も言わない。





「それか、それに倣った別の手段も有る事には」


《それは街を丸一つ駄目にするようなもの?》


「まさか。」


ふと笑った三島の意見に首領は興味深々である。




バージンキラーの異能効果、"恒常性"は 逆手に取れば

対処法は考え得る。





「まあ、結局 この街を侵食はしてしまいますが、完全修復可能です。

例えるなら、一度 仮死させてから事を済ませて、生き返らせる……というところでしょうか」




微笑んだ三島の顔に冗談の色は窺えない。



切羽詰まったなら、今の手段が残されている。


……という安心も出来ない。





《……詳しく》




中也が本能的に、三島の手段に 何か嫌なものを感じたのか


腰を浮かせていた。


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