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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第24章 Scarlet Heart…I




「––––私が得意としているのは立居合だ……
座している時ならまだしも、立ちでの剣で私に敵うと思うな」


どさりと音を立てて影が血溜まりに倒れ伏した。





居合、片膝をついたまま鞘から刀を抜く。

立居合だから、座居ではなく立ち居からの所作。



抜いてから構えるのではなく、抜くと同時に切り付ける抜き打ちは

かつて、そして現在の真冬の得意技である……





「これで一人目だ」



表情を引き締め、二人が体勢を整えた。

殺気を読み、利き手が柄に掛かる。




しかし、真冬が読んだ通り……


相手が、操られるままの人形なら殺気が無い。

自我がないのだから。





「説却……、今夜だけで何人が仕留められるか」


「ヨコハマの夜も物騒になりましたね」




そう言い、二人共が地を蹴って、影へと手を掛けた。


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