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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第22章 白と黒の境い目…太宰治誕生日 6月19日記念


「良いのかい?」

「うん、その辺の調整程度なら僕が何とかしてあげられる範囲だしね。」


ふいとまた目線を逸らした三島君は、光の渦の中にいる彼女にも聞こえるようにそう言った。

少しずつ真綿を型取り創り上げた光が失せて、此方へと歩いてくる。





「……久しぶり……真綿。今度は、本当の真綿だ」

「ま、夢の一端……だがな?」


嗚呼、夢は夢でも、生易しいものじゃないんだ。

この彼女にも自覚はちゃんとあって、私がこの一夜の夢から醒めれば自分が消えることも理解している。




「そう言えばさ、新しい名前が……ついたんだってね。
ね、真冬」

「ふふ。良い名だろう。今のあるじ殿がそう付けてくれた。」




嗚呼、そっか。

もう森さんじゃないんだよね。


何だか慣れないな。



「今後はそう呼んだ方が良いかい?」

「好きにすると良い。慣れないうちは真綿でも良い」



そう言って笑った真綿を、私は力一杯 抱きしめた。
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