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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第20章 Garden of Daydream…II





「––––ッ!」



その時……


どこからともなく、激しく怒り、憤り、

憎んでいる咆哮が彼らの耳朶を打った。




「……!?」



バッと3人が夜空を見上げると
青白い残月に、禍々しい巨体の獣が重なる。



民家の屋根を踏みつけ蹴り上がりながら、
"それ"は超高速で接近していた。

勇猛 猛々しく、聞く者を恐怖させる足音が近い。




高速道路を走る車両よりも速く、それは疾走して来る。




【GRrrrr––––!!】



残像だけが駆け、疾るたびに
アスファルトの道路を派手に陥没させた。




【––––!】


踏み台のように家屋の上をただひた走り、行く先々の障害物を薙ぎ払う。




「––––ッ!?」



バージンキラーが息を呑むが早いか、その身体が


風に揉まれる病葉のように軽々吹き飛んだ。



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