第20章 Garden of Daydream…II
「三島……こりゃどういうことだ?」
「……しまった。……見誤った?でも政府が?」
「オイ三島っ!?」
一人判ったかのように茫然と呟く三島の肩を引いた。
眠ったはずの奴は、強引に起き出した。
三島の【仮面の告白】はちゃんと効いていたはず。
音を聞いた瞬間、確かにこいつは眠っていた。
ならなぜ?
眠気は体内環境の一貫に入んのか?
でも足取りは覚束ないし、こちらが危なそうな展開にはならなそうだが……
「ってうわっ!?あっぶねェ!」
油断をしていた訳ではないのに
目の前を鉈の刃が振り下ろされて、
逃げ遅れた中也の髪が 夜空に舞い散った。
「中也済まない、それと僕とでは相性が最悪だ!」
「わぁッてるよ!
どう見たって、『ッぽい』だろ!?」
そもそも、こいつは元から変だった。
まるで俺たちに出会うより前に
別の奴の返り討ちにあったみたいな怪我や、服の裂かれ方をしている……
こいつに返り血はついていない。
襲ったものの、想定外にそいつが強くて、こいつは殺せずに逃げてきた?
ただ単に、汚れたなり引き裂かれたなり、
上着が使いもんにならなくなって道中捨ててきただけなのかもしれないけどな…