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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第3章 汚く濁っても





中也がコーヒーを啜り、
真綿が資料を整え終わる、

そのタイミングを見計らったかのように。





ジリリリリリ––––!

けたたましい程の警鐘が、アジト一帯に響き渡った。



「……敵襲か」

「ふん、煩わしい。」


未だ大音量で鳴り響くベルを
まるで聞こえてないかのように話し続ける2人。




肉弾戦を得意とする中也はともかくとして
暗殺者である真綿は、前線には出てきてはいけない職種だ。



こういうことはよくある。

その度に出てゆくのは下級構成員達。


取り換えの効く者たちは潰れ、また補充されてゆく。




「…ま、妾としてはそういう方針を貫く者だからこそ

森殿に従うと誓ったのだがな」



真綿は、自らの保有者である森に忠義を誓った身。


それが一時の物であろうとも
暗殺者たる真綿の矜持なのだ。





「真綿君、中也君、いるかな」


そこへ、ちょうど 話に出てきた者が訪れた。




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