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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第20章 Garden of Daydream…II


自分の直属する幹部に問われ、菜穂子は即座に頷いた。




「……? はい、勿論。ここにも咲いています。青色の小さな花で、群生です。」


「そう。その花。
それを調べてみなさい。」


「……?はい。了解しました」




菜穂子がしばらく席を外しますと言ってから、部屋を出て行った。




「……いかにも、何も知らない女をからかってますって顔してンぞ三島」


「はは。上橋はほら、要らないところで天然だから。
無防備なのも大概にしてもらわないとね。」



そして何やらぱたぱたと走って来るような音が聞こえ、中也と三島が話をやめる。





「みみみみ三島幹部っ!?
これ!
これ!?」


「そう。それ。」




「……っ、ぁ、えと、その……っ……

な、なんか申し訳ありませんっ!」



幹部二人に背を向けて、赤い顔をしたまま走り去る菜穂子。



かなり失礼な行動をとったと後で自己嫌悪に陥るのは上橋だし、
二人とも気にとめていないので呼び止めなかった。




「いいのかよ」

「ああ。ただ、廊下を走ってはいけないとだけ言っておこう」


三島のそんな調子に呆れて、それから気になっていてことを問う。





「……オイ……三島?そんなやべぇモンなのか?」

「あはは、中也も調べてみたらいい。」

「イヤ、教えろよ」

「犬の陰嚢。」

「……は?」

「二度も言わせないでくれるかい」





さらりと言った三島の表情は、

これ以上は調べろと言っていた。

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