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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第18章 色彩


数時間前。




「ねーえ〜三島君。」

「何だい、太宰。 僕はちゃんと聞いてるさ」


無機質な音を立てながらパソコンを取り扱う三島は、任務後の報告書を作成していた。




「だからね〜、三島君。 君に足りないのは女"友達"だよ。」

「……嗚呼、そんな事言ってたね、さっき。」


三島が一旦画面から顔を上げて、暇そうな太宰にそう呟いた。




「……仕方がない事なんだ。
僕の異能力を吸えば、彼女達は……」

「君に落ちて、そして君はその感情を食うんだろ。
自分の燃料として、機微として、己が人間に擬態出来るように。」


太宰の嫌味めいた言葉に、三島はしかし気を悪くするのではなく
肩を揺らして笑った。




「そりゃあそうさ、僕は人間じゃないからね。
人間の夢を乗っ取って、搾取するだけだ。」


そう言って穏やかに笑った三島の返答に不満があったのか、太宰がすねた。



「……説却、太宰。そろそろ眠らないと明日に障るよ」

「やだね。まーた私の夢の中にいるつもりだろ」


太宰の夢は栄養がある、逆説的に言うとそれは悪夢だということだ。




「適当に、手っ取り早くセフレじゃない女の子見繕いなよ。
三島君ならものの数秒の業だろ。」


「え……嫌だよ。
それだと、少なからず女性を泣かせてしまうじゃないか。」


「ふうん……。…相変わらず、君は女性に対して生易しいなぁ。」





そんなところが気に入らないんだよ、私は。




早くその悪癖治さないと、君の何かが死ぬって判ってるんでしょ?


三島君さ。
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