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威 風 堂 々【文豪ストレイドッグス】R18

第13章 蹌踉めく唇を重ねて





「えぇ……

急に、副担任が復帰してきたり…とか。

三島先生も菜穂子ちゃんも、何だか同じ頃に来て……」



夢の中。

本当にここは、白昼夢なんですね。



「あの、いきなりこんなこと言うのも
変かと思われるかもしれませんが……」


「うん?」


声の主が、首を傾げたのが気配で判った。




「最近、保健室に、非常勤の新しい先生が来たのですけれど…

私が行けばいつもいつも
違う女の子たちがその先生と話していて……」



騒いで、それでもその先生に甘えている
女の子たちの声が、何故か妙に苛ついて


ナオミちゃん、と学年の違う私を呼んでくれて


何故か優越感を感じていた



「お昼だって、あの先生は高等部科なのに

中等部の方からの女の子たちからも
お菓子とかいっぱい貰っていて……」




私だって、三島先生と話したいのに。

私だって、休み時間に行きたいのに。




「お兄様には、こう言われたわ?

『ナオミももう少し素直になッたら?』と……


私、これでも自分には素直なつもりでしたのに」



気付けばそこは夢の中だった。

意識ごと吸い取るような、澄んだ蒼穹。



白昼夢の楽園だった。



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