第6章 告白
「ああ、あれはね...はい。これ!」
神谷さんは、何かが入った袋を僕に渡した。
何が入ってるのかな...?
少しワクワクしている気持ちもありながら不安もあったけど、袋に入っているものを出す。
「中にはケーキと、僕からのお手紙です!」
神谷さんは嬉しそうに言う。
「ケーキ? 何でですか? 僕、誕生日でもないですし...。」
と、僕が言いかけると、神谷さんは説明を始めた。
「ちょうど、僕と小野くんが出会って15年くらいだから、小野くんへの感謝の気持ちを込めて。潤には小野くんと同年齢って事で買い物に付き合っててもらってたの。」
神谷さんがそこまで言うと、僕は自然と涙がこぼれていく。
「泣かないで! これ、僕と潤から。」
そう言って神谷さんはミニ仏像をくれた。
僕は静かに神谷さんに抱きつく。
「ずっとこれからも、好きだよ。大輔。」
優しい声で神谷さんはそう言ってくれた...。