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日章旗のデューズオフ

第6章 SSS キャラ×男主:電子作品篇(―/27日更新)



★TAS高伏ケンゴ

「ケンゴ、口開けて」
「相棒?」
「あーん」
四角い顎に親指をかけて軽く下に引くと、頬を染めたケンゴが困惑しながら唇を割る。その奥を目掛けて一粒のチョコレートを放り込めば、反射的に甘味へ舌を絡めていた。
「!」
「チョウジに教わって作ったの、どう? 美味しい?」
「……ん」
返事も曖昧にチョコレートへ夢中になっているケンゴ。普段の態度はどこへやら、しおらしく瞳を伏せて嚥下に勤しんでいる姿がなんだか無性に可愛くて頭を優しく撫でる。
「……まだあんのか?」
「うん、試作がいくつか。まだ食べる?」
「ん」
「じゃあ、はい。あーん」
「んあ」
雛鳥みたいに大人しく口を開けたケンゴに辛抱たまらなくなった俺は、約束のチョコレートを自分の口内に放り込んでから唇同士を密着させる。巨体は突然のキスにびくんっと跳ね上がったが、状況が分かるとすかさず俺を抱き締めて分厚い舌を絡めてきた。余さず甘味が舐めあげられる感覚に快感が沸き起こるが、ぐっと堪える。
「んは……ほんとにチョコ好きだねぇ」
「……それもそうだけどよ、お前が作ったもんをお前がくれるっつうのが好きっつうか……こーゆーのも好きっつうか」
「……もう、ケンゴだいすき!」

★TASヘパイストス&ザバーニーヤ

被虐趣味――有り体に言えばマゾヒストだ。罰を与えて欲しいとか尻を叩いて欲しいとか、心身へ刺激を与えて欲しい連中というのは一定数いる。それは分かってるけど、自分より遥かに膂力のある偉丈夫が足元で懇願の瞳を向けてくる状況は倒錯的過ぎて目眩が起きそうだった。
「我が主よ、どうか私に罰をお与えください」
「いや、あの」
「か、母様っ、母様、俺は悪い子だ、わ、悪い子は仕置をされなきゃならねぇから……だからっ」
「まってまって」
二人とも善意からギルドを片し、たまたま本を一冊落としただけだ。なのにシロウ達がドン引きして見守る中、二つの筋肉の大山が俺にすがり付いている。待って止めて立ってと急かすのに一向に二人は言うことを聞かない。仕方ないので二人の頬をぺちんと優しく叩いて「これで、おしおき」と呟くと、一気に表情が華やいで大山は床に崩れ落ちて行った。
「きもちわる……」
「アギョウ殿。本当の事とはいえ声に出してはなりませんぞ」
「犬塚も案外、言うものだな」

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