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日章旗のデューズオフ

第5章 SSS キャラ×男主:漫画作品篇(―/2日更新)



★GK月島基(同衾主続き)

初対面の印象は最悪なものだったに違いないが、日を重ねるごとに月島の警戒心は薄れて行動にも余裕が生まれていた。今では俺と一緒にご飯の支度をしてくれている。彼の性格からして『男児、厨房に入るべからず』とか言い出すかな、なんて勝手に思い込んでいたから、隣立って鍋を見てくれている現状に感動していた。初めこそ毒の混入を疑って監視の為に側に居るのかとビクビクしていただけに、思惑がない様子であるのも起因している。
「苗字くん、塩を足して良かったか」
「はい。これを振ってください、二回ほど」
「二回だな、分かった」
少しぎこちない手つきや確かめるように言葉を反芻する姿に胸を打たれる。しかも先人二人と違って月島達はスエットのセットアップを着てくれるのだ。白石はともかく、普段から堅苦しい印象の強い月島が無防備にラフな格好をしているだけで何かグッとくるものがあった。
「休日の旦那さんみたいでしんどい」
「急にどうした」

★GK白石由竹(同衾主続き)

漫画ではコミカルな路線で先陣を切っている白石も、共に生活していく中で隠しきれない有能さが浮き彫りとなっていく。まず知識が豊富だ。料理も意外と美味しいし、掃除の小技も知ってるし、向こうの世界と大して変わらないお陰で地理にも歴史にも明るかった。
話が途切れることは無いし退屈にもならない。そういった点では月島を圧倒的に凌駕していた。褒めれば調子に乗るけど、別に困るほど浮かれたりしない。俺に遠慮して大人しくしている訳じゃなく臨機応変に態度や立場を変えているようだった。
「苗字ちゃん」
「どうしました、白石さん」
「えへへ……苗字ちゃぁん」
取り込んだ洗濯物を畳んでいると正面に白石が寝っ転がって頬杖を着いた。しばらくはにこにこと微笑みながら俺の顔を覗き込んでいたけれど、呼ばれて返事をすると輪を掛けて嬉しそうに笑う。嬉しそうですね、と素直に指摘してみると「まあな」と一言返ってきた。

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