第1章 第1セット。
「ほーんと、タマって残念だよねー」
「進級してクラス変わったばかりなのに、山本の頭見て「その頭、グッジョブ!」なんて普通言わないわー」
「高校にもなってモヒカンなんて凄いと思っただけですー! しかも似合ってるから余計思っただけですー!」
クラスの女子とは本当に仲が良くて恵まれてるなーって思ってしまう。 やっぱりお喋りは楽しいし、女子の醍醐味だ!
「山本ディスられてるぞー」
この話を聞いてた男子たちがケラケラ笑いながら山本の方を見ると頰を少し染めて下を向いて少し震えているように見えた。
え? まさか怒ってるの?
「虎ごめん。怒った?」
思わず女子のグループから離れて机に突っ伏している山本の方へ近寄って見た。
「いや、、、その、、、」
「・・・・・え?」
顔を上げてもごもご小声&早口で目線を逸らして話してるから、何言ってるかわからなくて首を傾げたら突然立ち上がって虎は
逃げてった。
え、待ってもうすぐ授業。