第1章 第1セット。
「ねぇ、福ちゃん。」
「・・・・・・」
福ちゃんと視線が絡みジーッと見つめてくる。
本人はなんとも思ってないんだろうな、なんて。
「GWはやっぱり部活?」
「(コクンッ)」
彼は強豪、音駒高校のレギュラーだからもちろん大型連休だとしても部活なわけで、当たり前のことを聞いた私はバカだなって自嘲した。
「そっか。」
短く返事した私はまた横になって、日差しの気持ち良さもあってまどろんでいた。
すると、私の頭に柔らかい感触がした。
パッと目を開けると福ちゃんが私の頭を優しく撫でてるから嬉しくて幸せで
気持ち良くて福ちゃんの方に身をよじって近づく。
本当に好き。
大好きだよ福ちゃん。