第2章 どこに来た?
なんで、ここに───!
『あ、の・・・』
【虹村】
「・・・ん?よく見たらお前傷だらけだな・・・
なんかあったのか?」
『え、いや・・・何も・・・』
ど、どうしてここに虹村さんが!!!!?
夢小説とかでよく見るトリップ!?
そんな馬鹿な・・・
【虹村】
「・・・!!!! おい!!!!」
『はい!?』
【虹村】
「手首血だらけだぞ!!!!?
何したんだよ!!!!?」
あ、これね・・・
『いや・・・大したことじゃない、です』
【虹村】
「いや!大したことだろこれ!!!!
なんだよ、先生居ねぇのか・・・」
そういって、棚から包帯を出す虹村さん・・・あっちの世界ではにじむー。
ええ・・・なんで・・・
てかほんとイケメンだな・・・
これは確かにモテるわけだ。
【虹村】
「・・・・・・これでどうだ?」
『あ・・・ありがとうございます。もう痛くないです』
【虹村】
「そうか」
そういってふっと笑うにじむー。
ほへぇ、イケメンスマイルだわ
しばらく見とれてしまっていると、不思議そうに首をかしげるにじむー。
【虹村】
「どうした?やっぱ痛かったか?」
『あ、いや!大丈夫です』
もう大丈夫、というように手首を回して見せた。
ヒリヒリするけどさっきより全然痛くない。
【虹村】
「・・・てかお前、どっから来たんだよ?」
『・・・え?』
【虹村】
「だって、いきなりピアノの上に落ちてくるとかありえねぇだろ。
何があったんだよ?」
わたし、ピアノの上に落ちたんだ・・・
・・・痛そー
『・・・わかんないです』
【虹村】
「あ?」
『いっ、いやその、実は売られる直前だったというか・・・』
尚更、訳のわからない、という顔をするにじむー。
・・・そりゃそうか