第7章 赤の心
花宮さんの渇いた嘲笑いをかます。
緑間は見るからに怒っていた。
【虹村】
「おいお前ら!さっきからなに騒いで・・・って、あ!?」
『あ、にじむー!おっはよー』
まさかのにじむー登場。
フルフル震えてるわ、あの人
【虹村】
「・・・こんっの・・・変な呼び方すんじゃねーってのッ」
わしゃわしゃと頭をぐしゃぐしゃにさせられる。
『うっわ!ひどっ!てかいたっ、痛い痛い!やめっ』
そんな、にじむーって呼んだだけでこれかよ!?
痛い痛い!離してくれー!
『・・・うへえ』
【虹村】
「・・・馬鹿野郎」
『真ちゃん風に言うと「馬鹿め。」ですよ!』
【緑間】
「真ちゃっ・・・何を言っているのだよ!俺は真ちゃんじゃ・・・」
『じゃあ仕事するかー』
【緑間】
「人の話を聞くのだよぉぉぉ!」
真似するな!と怒っている。
虹村先輩なんか、どーでもいーって顔してるし。
すると、目に異変を感じた。
目眩がして、ガクッと膝から倒れこむ。
【紫原】
「!!あっぶな~。」
『!ありがとう・・・ムっくん』
【紫原】
「別にー。てか大丈夫なのー?」
『うん、目眩しただけー』
無理しないでね、と頭を撫でられた。
なにこの子!て、天使だわ
ムっくんに助けてもらったお陰で、なんとか倒れずにすんだ。
なんか、目がおかしい・・・?
充血してるのかも。鏡見てこよー
『──!!? な、なにこれ!?』
鏡を見た途端、別の意味で倒れそうになる。
・・・目の色が、琥珀色になってる・・・
透明っぽい、金色っぽい、蜂蜜のような色・・・。
しかも、この目の色の時だけ、少し見える世界が違かった。